更新大変。時間ない。何もしないで寝てしまいたい。
気を取り直して御分霊くんには特訓してもらいますか。「それじゃあ御分霊1号、魔力操作一生してて!僕はちょっと寝てくる。」ふわぁ〜眠っ。今なら石畳の上でも寝れる気がするよ。針山だろうと全部無視して眠気に任せて爆睡できる。ただちょっと眠たすぎて頭痛が酷いのだけ何とかすればガチで寝れる。「本体は酷いのです。僕も寝たいのに。人にやること押し付けて自分はゴロゴロ宣言だなんていいご身分ですね。」はぁ……わかってないなぁ。僕がこれまで同時進行でこなし続けてきたことの一つを割り当てただけなのに何を大袈裟に騒ぎ立てているんだよ。でもここで怒ってはいけいないよね。彼はまだ生まれたてでこの世の道理ってもんをわかっていないんだ。4歳児の身体が如何に貧弱かってことをわかってもらえるように一度O☆HA☆NA☆SHIといこうか。「眠いんだよ僕は!僕が取り組んでるの魔法だけじゃない!貴族である以上いろいろ勉強しなくちゃいけないし!大変なのは勉強だけじゃない!礼儀に剣術に戦術論!いや、戦術論は勉強か?そんなことはどうでもいい!」ちょっとくらい休んだって罰は当たらない!完全休養なんて最後に取ったのいつだと思ってんだバカ!「それが貴族の義務じゃないですか!貴族としての権利だけ享受して義務はやだって子供ですか。」子供ですかって僕はれっきとした子供だよ!「貴族として生まれたんだからしょうがない?わかってるんだよそんなことは!僕はみんな忘れてるかもしれないけど4歳なんだよ?オーバーワークなんて言葉で表すのもおこがましいくらいのブラックっぷりだよ。」「兄様たちも同じ家に生まれて同じように教育を受けてきたはずなのに本体だけ文句を言うのはちょっとないんじゃなあですか。」中身が大人だし他の子たちよりは真面目に修練してるから教えるの楽しくなっちゃうのはわかるよ?でも限度ってもんがあんだろうがよぉ!「上が脳筋だからって僕にいろいろ押し付けすぎなんだ!兄様ときたら勉強サボって剣ばっかり振り回して!その尻拭いをさせられるのが僕なんだぞ!そこんとこわかってるのかよ。でも今は君もいる。この状況を少しはマシにできる存在がいる。共にこの地獄を分かち合おうじゃないか!でもちょっとその前に休ませてくれ。起きたらまた頑張るからさ。」もうヤダ泣きたい。ちょっと家出してみようかな。こんなクソブラックな日々を耐え抜いた
『引きこもりたるもの家にいながら事を成すべし。引きこもりとは人を使い道具を使い、自ら足を運ばずに目的を達する人種である。働かずに家で寝転がっているだけの穀潰しでは決してない。家から出ずとも生活を成り立たせるために人並み以上に準備をし、他の追随を許さぬ圧倒的な成果を上げ続ける働き者。それが引きこもりなのだ。』 これはのちの大英雄ミシェル=リングストの言葉だ。◇◇ 引きこもりは現場に出ない。だからこそ文句の付けようのない結果が必要なのだ。人を使うのにも道具を使うにも知識がいる。知らなければ使えない。だから学ぶ。とはいえ人の一生は短い。多くの分野の知見を得ようとするなら尚更だ。 だからこそ僕は最優先でこの魔法を覚えた。『軍用偵察魔法 御分霊』 これはかつての渡り人、異世界人と言った方がわかりやすいか。異世界人の知識を元に考案された魔法だ。まぁ十中八九その異世界人は地球出身で元になった知識は神道だな。人は神霊から御分霊を預かって生まれ落ちて一生を終えると再び神霊に御分霊をお返しする。みたいなのがあったはずだ。うろ覚えだけど。 そこから分身が消えることで本体に分身の全てが還元されるこの魔法の着想を得たんだろうな。まぁ発動難易度高すぎて個人じゃ扱えないってことで軍用魔法扱いされてるみたいだけど。余談だけどこれらの軍用魔法と呼ばれる魔法を使えるようになるとワンマンアーミーの称号を貰えるらしい。 なんでこんな話をしているのか疑問に思うかもしれないがそう大した理由ではない。単純に今日がこの魔法の運用初日なのだ。「我が霊魂から分かれし力よ、我が意のままに戦い、踊り、そして死ね。その仮初の命は我の玩具であり糧。命を燃やしその価値を証明せよ、御分霊。」 やっぱこの魔法めっちゃ疲れる。これを大量生産して経験値を稼いでいくわけでしょ?自分で計画立てといてなんなんだけどさ、めちゃくちゃしんどない?初手から躓きそうなんだけど。「うわぁ……なんでこんなさも当然かのように発動するわけ?頭おかしいんじゃないの?」「なんてこと言うんだよ。」 いやね?僕も思ったよりすんなり発動したなとは思ったよ?昨日初めて発動できた時も結構失敗繰り返しながらだったし今日は何回目で成功できるかなとか思ってたのに今回ノーミスですわ。「自分で説明してたじゃないか。発動難易度高すぎて個人じゃ扱えないって
魔素のままでも魔法使えたし大体同じって仮定しようかな。きっと詳しい検証は師匠とか師匠とかがしてくれるはず。 「ね?」 「ね?ってなんだよもう……。そこら辺の検証は僕の趣味だしやっておくけどさぁ。」 伝わったな。よし!僕は現場の人間だからね。なんかよくわかんないけどできた!でいいんだよ。自分なりに理解して再現出来ればもう十分。所謂オーバーテクノロジーを理論化して発表するのは学者の仕事なのだ。是非とも学者様方には頑張って頂きたいものだ。まぁできてもできなくても僕には関係ないんだけどね。あとのことなんて僕知〜らね。 人の本能的な欲求である「楽をしたい」という思い。人はより楽をするために試行錯誤を続けてきた。燃えてる必要性はあるの?とか魔素がエネルギーなら固めて投げたらダメージ入るんじゃね?とか魔素をそのまま使うこの方法なら魔法の行使の反動を踏め倒せるんじゃね?とかは一旦置いとく。 この手の特訓は生活に組み込むのが肝要って漫画で読んだからね。魔法で生活を便利にしていこうかな。あ!大事なこと忘れてた!魔素をそのまま使う魔法にかっこいい名前を付けてないじゃん! "それ"は複雑な過程を経ずにただ祈りによって理に干渉する始まりの魔法。かつては神の奇跡と崇められ、使い手たちはその圧倒的な力で国を作った。長い年月の中でその力の痕跡のほとんどは失われ、今では遺跡や手記に僅かに残されるのみ。そんな世界を変えた偉大なる始祖たちが使ったとされる"それ"は後の世で始祖魔法と呼ばれた。 もっとも、この場にそのことを知る者はいないため関係のないことだ。今、まだ。 「よし!魔素魔法って呼ぶ!」 ◇◇ 「君というイレギュラーがこの世界に生まれ落ち、始原魔法に出会ったのは偶然か必然か。どちらにせよ数年でアレの時期だし荒れそうだ。ま、死なないように頑張ってね?」 なかなか良い出会いをしたようだし大丈夫だとは思うけどイレギュラーとイレギュラーは引き合うからなぁ。母神ならわかるんだろうけど僕そういうの苦手だからなぁ。おっと、任されたからにはカッコよく〆ないとね。ごほんっ…… 「君の魂の輝きを見せてくれたまえ。僕は君を鑑賞……じゃなくて、君の行く末を見守らせてもらうよ。ミシェル君。いや、檜木 篭君。君はこの世界の███たりえるかな?」 あ、そうだ
ていうかそもそも魔素を魔力に変換とかほんとにいるの?あれでしょ?発電所とか変電所みたいな感じに使いやすくするみたいな。合ってるかなんて知らんけど(本日n回目)。魔力使ったら木が生えたり風吹いたり火がついたりするわけでしょ?前世の学者さんも涙目だよね。いや、ウッキウキで研究するかも。まぁ、それはいいとしてだ。 ものは試しだ。魔法はイメージ。だから詠唱は内に秘めた厨二心に身を任せる。この世の根源たる力よ。その力をもって我が前に火を灯せ。 「Fire.(ボソッ)」 なんか違う。難しく考えすぎたのか?ピカピカ光って熱もった球体ができたんだけども。いや、燃焼は熱と光を伴う酸化反応とは習ったけども。いや、酸化しとらんやろがい! 空気中の二酸化炭素から炭素をブチってちぎって、またギュッてくっつける!炎はできた。できたけどなんかこれじゃない感。魔法って思ってたんと違う。もっと詠唱してチュドーンって感じだと思ってた。でも所詮現実なんてそんなもんだよね。生徒会は校内の権力握ってないし屋上は閉鎖されてる。大学に進学したらキラキラのキャンパスライフが待ってると思ってたのにそんなものはなく、あるのは希薄な人間関係のみ。はぁ……期待した僕が馬鹿みたいだよ。 「……ル君!……シェル君!ミシェル君!」 「師匠どうしました?」 「今何したの?」 燃えろ〜ってしたら燃えました。としか言えないんだよなぁ。あれ?僕って母様と同じで言語化クソ下手なタイプ?嘘でしょ結構ショック。 「も、燃えろ〜って思ったら指先に火が灯ってました。」 申し訳程度に文字数増えたけど内容大して変わらねぇ……。 「魔臓は?僕の記憶が正しければ君はさっきまで魔臓作るのに手間取ってたよね?いつの間に魔臓作り終わってたの?そしてもう魔法発動できてるし……。初弟子なのに……魔臓できる瞬間見逃した……。」 「魔臓が全然作れなかったので気分転換に火よ出ろーって念じたら出ました。もしかしてこれってなんか悪影響あったりします?」 「たぶん……大丈夫?だと思うよ?」 たぶんとか言われると不安になるんだよぉ。師匠なんだから大丈夫とか自分がいるからどうとでもなるとか言ってくださいよ。 「自信なさげで情けないとか思ってるだろ!違うんだよ。一人(?)の学者としては検証をしてからじゃないと断言はできないんだ。今ま
「師匠!まずは何をすればいいですか!」 「好きにやってみればいいんじゃない?なんかあったら止めてあげるからさ。大丈夫大丈夫!僕いるから死にはしないし魔法が使えなくなるなんてことにもならないから。」 「わかりまし……た?」 師匠が外付け安全装置になってくれるみたいだしやってみたかったことを試していくか。魔素はちゃんと感知できるから魔臓作りに入れる。魔素の認識は動けなかった時にやった。第六感的なやつだし身体に影響ないからね。この仮説が当たってるかは知らんけど。 瞑想に集中しなくっちゃ。まず試すのは体外に魔臓を作ること。普通は身体の中に魔臓を作るみたいなんだけどね。俺は知っているのだ人体の構造を。だから想像ができないのだ。考えてみて欲しいんだけどさ、人の身体って割と臓器でミッチミチじゃん?そこに魔臓が入るスペースなんてあるわけがない。でもそういうもんだから存在をイメージしてください?無理だわ! もう少し頭が柔軟な地球人ならいけるのかもしれないけど僕には無理。体内に作るのが無理なら体の外に作っちゃおうというわけなのです!大は小を兼ねるって言うし体の中にあるイメージというスペースの制約もないことですし?作っちゃいましょうか!クソデカ魔臓! イメージとしては大規模なろ過装置かな?どうせ魔素なんて不思議エネルギー扱うんだ!メカニズムなんて二の次三の次だよ。なんかいい感じにより分けて魔力が出てくる!ふっ完璧なイメージだね!後は試行錯誤するだけ! ◇◇ 無理でした。なにがダメなのかもわからん。魔素と魔力ってなんだよ!意味わかんねぇよ!とりあえず参考にするために師匠に魔法撃ってもらうか。 「師匠師匠ー!魔法撃ってー!」 「なにか的になるものを用意してくれる?」 「ん?僕に向かって撃って欲しいんだけど……。あ!師匠の魔法で怪我とかしたら師匠も怒られちゃうかもしれないじゃん。痛くない程度の威力でお願いします!」 「君、よくバカとか言われない?」 「言われないですよ?神童神童って言われてるので。ていうか酷くないですか?人のことを急にバカ扱いして!僕だって怒りますからね!もう!ただ僕は魔法についての解決のきっかけを得るためにこの身で魔法を体感しようと思っただけなのに!」 これぐらい普通のことだよ。知ろうと思ったら自ら食らうのが一番手っ取り早い。剣の修練
「それじゃさっそく魔法の講義を始めようか。ミシェル君も早く魔法使いたいだろうしね。魔法についてどのくらい知ってる?」 そこら辺の予習は完璧だからね。余裕だよ。「純粋なエネルギーの魔素を魔臓に取り込んで魔力に変換し、理に干渉するものですかね。」「うん、それだけわかっていればひとまず問題はないね。あ、もしかして猿でもわかる魔法学って本読んだ?」「はい、読みました。すっごい分かりやすかったので!」「あれの著者の彼はこの国の魔法士の立場の低さにキレて学校どころか学園都市作ったんだよ。そこの卒業生が優秀でさ、上層部の老害どもが邪魔ばっかりするわけ。そのせいで彼の本は今準禁書扱いされちゃってさ〜。だから今はまだあんまり人に言わないようにね。君がそれらを跳ね返せるくらい強くなったら好きにすればいいけどね。」 力か……国の上層部をガン無視できるほどの力となるとどれだけの修練を積めばいいんだろう。ちょっと想像つかないな。でもまぁ僕って伸び代の塊みたいなもんだし問題ないよね。やればやるだけ成長できるんだもん。 それにしてもどこの世界も大きな組織の上層部はこんなもんか。老害が蔓延るのは人がいる限り変わらないんだろうね、悲しいけど。「あっという間に上層部なんて関係ないくらいの力を手に入れて師匠も超えてみせますよ!僕に不可能なんてないので!」 前世はすぐに頭打ちだったけど今は魔力っていう便利なものがある。やりたいことは全部やろう。魔力体作れるようになって役割分担すれば僕自身は引き込もれるし最高だよね。「そうだね、この世界はなんだってできる。そういう世界にしたって数千年前に神様も仰ってたことだしね。でも僕らを超えるとなると生半可な修練じゃ無理だよ?なんせ君は世界最強の一角にのやる気に火を付けちゃったんだから。君はヴェルムートより速いスピードで強くならなきゃいけないんだよ。そこら辺ちゃんとわかってるのかい?」「当然!余裕だね!任せといてよ!」「ふふっ……どうだか。」 笑ってられるのも今のうちだよ!みんなが引くほど強くなってやるんだからね!目指せ最強!男の子だもん!目指すならてっぺんだよね!